症例23 重度歯周病に対する歯周補綴 9年9ヶ月後

1、2

1、2004年1月6日初診、40代女性。全体的に歯が動くという主訴でした。初診時はかなり歯周病が進行している状態でした。全ての歯が指で引っ張っただけで抜けそうなくらいでした。写真を見ると、全体的に歯肉が真っ赤に腫れており、触るとすぐに出血する状態であろうことがお分かりになると思います。歯石もべっとりついています。口臭もかなり酷い状態でした。

2は2011年7月22日、治療後3年2ヶ月経過時の写真です。元の病気が想像できないくらい、審美的な状態になりました。非常に清潔感があります。もちろん出血や口臭もなくなりました。患者様の意識も高く、1日に1時間のブラッシングをされているようです。歯周病が酷い状態でも、様々な治療オプションを用いて、歯肉のスキャロップ(貝殻のような形をした歯肉の高低差)を整えることにより、セルフメンテナンスは歯間ブラシやデンタルフロスは使用せずに、歯ブラシだけで大丈夫です。

3、4

3は、2004年1月6日初診時のレントゲンです。全ての歯の歯を支える歯槽骨がほとんどなくなっていることがお分かり頂けると思います。全ての歯を抜いて総入れ歯になってもおかしくない状況でした。患者様は40代ということもあり、できるだけ歯を残したいという希望でした。歯周病に対する高度な治療をおこない、できるだけ歯を残すという計画で治療することになりました。

4は2008年5月10日、治療終了時のレントゲンです。上アゴは固定式の補綴治療(ほてつちりょう・・・歯にクラウンやブリッジや義歯を入れる治療)は困難であったために、磁石を用いた入れ歯にしました。右上632、左上2357に磁石用のアタッチメントを装着しました。下顎は、右下67連結したセラミッククラウン、⑤④③211②③④⑤ブリッジ、左下67はインプラントによる補綴治療をおこないました。歯槽骨も連続性を帯び、安定した状態になりました。もちろん、歯の動きも止まりました。

5、6、7、8

5、7は2004年1月6日初診時、6、8は2011年7月22日、治療後3年2ヶ月経過時の側方観です。治療前は前歯がフレアーアウト(前歯が移動して出っ歯になったり、すきっ歯になったりしてくること)していましたが、治療後は審美的な歯になりました。上下の歯の咬み合わせも良好になりました。歯肉のスキャロップ(貝殻のような形をした歯肉の高低差)も構築され、非常に美しい状態となりました。

9、10、11

9は2004年1月6日初診時の上顎の写真です。10は2007年2月17日磁石用のアタッチメントを着けた状態の写真です。ここに11のような義歯を装着します。

12、13、14

12、13、14は2018年2月23日に1年半ぶりにメンテナンスに来院された時の写真です。治療後9年9ヶ月が経過しました。本当にきれいな状態で何事もなく経過しています。歯肉のスキャロップも変わらず、エンブレージャー(歯間鼓形空隙・・・歯肉付近の歯と歯の間にある空隙。正常な歯肉にはわずかに存在する空隙であるが、あまり大きいと食べかすがつまったり、審美的にも問題となる)も閉鎖したままで、ブラックマージン(クラウンと歯肉の間に黒い線が出てしまったり、歯肉が 黒っぽく変色すること)も生じていません。10年近く経過しているものとは思えません。レントゲンも撮りましたが、歯周病の状態は治療直後よりもさらに安定していました。まさに奇跡のような症例です。これも歯ブラシがしやすいような治療をして、患者様が頑張って歯ブラシをした結果だと思います。次回は、この症例の治療内容について報告します。

この症例は自由診療によるものですが、当医院では保険診療もおこなっております、どうぞお気軽にお声掛けください。尚、全ての症例が同じような結果になるとは限りません。治療前の病状によって術後結果も変わりますので、何か気になる点がありましたらご相談ください。

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