症例31 ブリッジ破損後の前歯部審美インプラント治療

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1、定期的な管理をしていた70代女性の患者様の症例です。上顎 ③②1①②③ ブリッジ装着から2年後の写真です。

2、治療終了後9年6ヶ月後に、右上1ポンティック(ブリッジにおける欠損部を補うために支台装置(両脇の土台となっている歯)に連結される人工歯)のセラミックの部分が欠けてしまいました。

 

3、再治療の方法は、再度ブリッジでやり直す方法と、ポンティックの部分を切断して、インプラントにする方法の2通りがあります。右上32、左上123はまだ十分に使うことができるので、はずして再治療することはもったいないということで、右上1にインプラントをすることにしました。

以下にオペ中の写真があります。閲覧される場合にはポップアップ表示をされてください。

4、CTを撮影して、右上1部の骨の状態を確認し、インプラント1次オペ(インプラントを植える手術、インプラントを植えたあとは、歯肉を元にもどして、インプラントが骨と接合するのを3~6ヶ月待つ)をおこないました。

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5、インプラント2次オペ(インプラントに土台を立てて粘膜から貫通させる手術)の後に型を採り、インプラントの土台と仮歯を作りました。これはチタン製の土台です。金属の土台や金属に裏打ちされたセラミッククラウンを使うと、歯肉が黒くなるという歯科医がいますが、全く違います。歯肉の黒ずみと材料とは全く別問題であり、ジルコニアなどを使用しても、設計が悪ければ歯肉は黒くなります。

6、この模型は、ガム模型と呼ばれる、歯肉の状態が再現できる模型が付属されています。この模型を使って、エマージェンスプロファイル(歯肉を貫通するところの歯あるいはクラウンの形態)を形づくります。

7、インプラントの土台と仮歯を装着した状態です。歯肉の位置は整い、歯肉のスキャロップ(貝殻のような形をした歯肉の高低差)やエンブレージャー(歯間鼓形空隙・・・歯肉付近の歯と歯の間にある空隙。正常な歯肉にはわずかに存在する空隙であるが、あまり大きいと食べかすがつまったり、審美的にも問題となる)も適切です。

8、インプラントの土台にセラミッククラウンを装着しました。これは2018年3月23日の状態です。右上1インプラント周囲の歯肉は、3の写真と比較して歯肉の幅と厚さが増しています。これはインプラント2次オペ(インプラントに土台を立てて粘膜から貫通させる手術)の際に、歯肉の幅と厚さを増す手術を同時におこなったからです。手術の傷あとも目立たず、どれがインプラントなのか分からないと思います。後はメンテナンスをしながら、歯肉がさらに馴染むのを待つことになります。

CTできちんと診断すれば、インプラント手術をして骨と結合させること自体はそれほど難しいことではありません。ただし、周囲の歯との長さを揃えたり、歯肉のスキャロップを整えたり、エンブレージャーの形や大きさをコントロールして審美的な治療をおこなうことは、歯科治療の中でも最も難しい分野のひとつに数えられます。

この症例は自由診療によるものですが、当医院では保険診療もおこなっております、どうぞお気軽にお声掛けください。尚、全ての症例が同じような結果になるとは限りません。治療前の病状によって術後結果も変わりますので、何か気になる点がありましたらご相談ください。

 

 

 

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