症例34 インプラントとセラミックによる下顎前歯の審美歯科治療

1、2

1は、2005年10月7日の写真、50代女性です。右下23が重度の歯周病にかかっていました。他の歯と比較して、右下23だけが歯自体も歯肉もかなり低い位置になっていました。

2は、2008年10月6日、治療1ヶ月後の写真です。右下2、4はインプラント、右下3、左下3、4はセラミッククラウンにより補綴治療(ほてつちりょう・・・歯にクラウンやブリッジや義歯を入れる治療)をおこないました。歯と歯肉の位置も揃えています。

3、4

3は、2005年10月7日、右下23の側方観です。下顎11との段差が非常に目立ちます。

4は、2017年12月20日、治療後9年3ヶ月後の写真です。下顎11との段差はなくなり、歯の位置が揃いました。9年3ヶ月後も歯肉の退縮や炎症は見られません。

5、右下23の重度の歯周病がレントゲンで確認できます。このままでは、補綴治療をおこなうことはできません。

以下にオペ中の写真があります。閲覧される場合にはポップアップ表示をされてください。

6、右下23の重度の歯周病に対して、歯周組織(歯を支える周囲組織の総称)の再生を目的に、エムドゲイン(歯周病で溶けてしまった顎の骨や歯根膜などの歯周組織を再生させる歯周組織再生療法の一種、豚の歯胚からつくられたタンパク質が歯が生えてくるときと同じような環境を再現し、歯周組織の再生を誘導する、日本国内においては、2002年に厚生労働省の認可をうけている)を用いた歯周外科(歯の回りの歯肉や歯槽骨に対する手術の総称)をおこないました。

7、8

7、右下23の歯周外科から約10ヶ月後の写真です。術前の重度の骨欠損のため、歯周外科後に歯肉が著しく退縮しました。

8、右下23の歯槽骨と歯肉の位置を整えるために、矯正的挺出(歯を引っ張り出す)をおこないました。

9、10

9、約6ヶ月をかけて、ゆっくりと矯正的挺出(歯を引っ張り出す)をおこないました。写真のように歯肉の位置は揃いました。

10、しかしながら、もともと歯周病が重度であったために、歯槽骨はついてきませんでした。ただ、9のように歯肉の位置が揃ったので、インプラントをおこなっても、前後の歯の歯肉に大きな段差はできません。

11、12、13

11、右下2を抜歯してインプラントをおこない、金合金で作製したアバットメント(インプラントにネジでとめる土台)を立てました。もともと右下1も歯周病にかかっていたために、歯周病が治るとともに右下12間の歯肉が下がり、付着歯肉(歯と歯槽骨に付着している部分の硬くて厚い歯茎のこと。頬や唇をひっぱっても動かない可動性のない部分。抵抗力がありブラッシングや細菌などの外部からの刺激に耐えられる。抵抗がなく、可動性がある薄く柔らかい部分の歯茎は歯槽粘膜という)の幅も減少しました。

12、13、このままでメンテナンスをおこなうと、将来的にさらに歯肉が下がる危険性があるために、歯肉弁側方移動術(しにくべんそくほういどうじゅつ・・・歯周外科処置のうちの一つ。付着歯肉が狭い場合に、近隣の付着歯肉を側方に移動することにより、付着歯肉の増加を目的としておこなわれる)を用いて、左下1の付着歯肉を右下1へ移動して、右下1の付着歯肉の幅を増やしました。

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14、最終的な補綴治療(ほてつちりょう・・・歯にクラウンやブリッジや義歯を入れる治療)に先立ち、プロビジョナルレストレーション(仮歯のこと。治療途中で使用される一時的なもので、最終的なクラウンができるまで装着するもの。プロビジョナルレストレーションを装着しながら、見た目や機能、周りの歯や歯茎との関係などを調整し、患者様の要望に合わせて最終的なクラウンの形態の参考する)を装着して見た目や噛み合わせを観察して行きます。右下12間の歯肉が下がっていたところも、歯肉弁側方移動術により、付着歯肉の幅が増加したことにより、気にならなくなりました。

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15、治療後のレントゲンです。右下1の歯周病は安定しました。右下2のインプラントも良好です。

16

16は、2018年4月10日、治療後9年7ヶ月後の写真です。治療直後とほとんど何も変わらずきれいな状態が保たれています。

この症例は自由診療によるものですが、当医院では保険診療もおこなっております、どうぞお気軽にお声掛けください。尚、全ての症例が同じような結果になるとは限りません。治療前の病状によって術後結果も変わりますので、何か気になる点がありましたらご相談ください。

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