症例55 歯の幅と形態を考慮した審美修復治療

1、2、

1、2013.12.2、初診時の写真です。この患者様は福岡市在住の歯科医師です。職業上、歯が綺麗ではないことを気にされており、上顎前歯部の審美性改善を主訴に来院されました。前歯の幅や形態が不整であり、左上12にはセラミッククラウンで治療されていましたが、ブラックマージン(クラウンと歯肉の間に黒い線が出てしまったり、歯肉が 黒っぽく変色すること)が生じています。勤務先の同僚歯科医師からの紹介でしたが、受診前に私の福岡での講演を聴講された後に、ぜひ私に治療してほしいと依頼され来院されました。

2、2015.5.18 治療終了1年2ヶ月後の写真です。右上1、左上12をセラミッククラウンにより治療しました。歯の幅や形態をセラミッククラウンで調整しました。クラウンは歯肉と非常によく調和しており、透明感のある口腔が構築されました。なお、ホワイトニングはクラウンの治療前に勤務先でご本人がおこなわれました。

3、4、

3、左上12のクラウンを除去するとともに右上1の支台歯形成(クラウンを入れるために歯を削ること、海外ではpreparation-準備といわれ、クラウンを入れる準備をすることとされている)をおこないました。上顎11間の歯根と歯根の間の距離が大きいことがわかります。このような状態で不用意に補綴治療(ほてつちりょう・・・歯にクラウンやブリッジや義歯を入れる治療)をおこなうと、術前のように歯の大きさが不整になったり、大きなブラックトライアングル(歯と歯の間のすきまと歯肉に囲まれた部分に出来る黒くみえる三角形の空隙)が生じます。

4、左上12の根管治療(過去に神経を取った歯の根の再治療)をおこなった後に、金合金で精密鋳造をおこなった土台を入れました。現在においても、補綴治療に使用される材料の中で最も精度の高い材料は金合金です。理論どおりに取り扱われた金合金は、樹脂材料やジルコニアなどと比較して、はるかに高い精度を誇ります。また、金属を使用することで審美性に悪影響がでるという歯科医師が多くいますが、金属の使用と審美性には全く相関関係はありません。このことは金合金を多用する私の症例を見ていただければご理解いただけるものと思います。逆に精度が低い場合には、歯肉の炎症や歯肉退縮を早期に招き、マージン(クラウンと歯の境目)が露出してブラックマージン(クラウンと歯肉の間に黒い線が出てしまったり、歯肉が 黒っぽく変色すること)が生じ、審美性を損なう結果になりかねません。このことを理解している歯科医師は自分の歯には金合金を使う人がほとんどです。同時に、高い審美性を得るためには、エマージェンスプロファイル(歯肉を貫通するところの歯あるいはクラウンの形態)の調整が重要です。そのための支台歯形成をおこないました。3、4の写真の歯肉の形態の違いに注目してください。シャープな歯肉が構築されました。

5、6、

5、6、印象採得のための歯肉圧排(歯肉と歯の境目をだすために、その隙間に糸を入れて一時的に歯肉を広げること)をおこないました。

7、8、9、

7、8、9、 歯肉圧排の後に、印象採得(型を採ること)をおこないました。フィニッシュライン(支台歯の歯科医師が削った部分と削っていない部分の境界線、ここがクラウンと歯の境目・・・マージンとなる)が明瞭に再現されています。8の写真に示す左上1は過去に打撲の既往があります。その際に割れてしまった歯の破折部も明瞭に再現されています。歯科技工士がこのような模型を使い、顕微鏡を用いてマージン(クラウンと歯の境目)を精密にフィットさせるとともに、エマージェンスプロファイルが調整されて初めて、審美歯科治療が達成されます。

10、11、

10、11、術前、術後の側方観です。見違えるように綺麗な歯になりました。

治療費の総額は¥460,000(治療当時の金額、消費税別)、治療に関してのリスク・副作用として、歯肉退縮が生じる可能性があります。

この症例は自由診療によるものですが、当医院では保険診療もおこなっております、どうぞお気軽にお声掛けください。尚、全ての症例が同じような結果になるとは限りません。治療前の病状によって術後結果も変わりますので、何か気になる点がありましたらご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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